前回、ジェルにはソフトとハードの2種類あって、一方のソフトジェルは専用の溶剤で溶けると書きました。
（前回の記事≫フィルイン（一層残し）って何？～①ジェルの種類編）
溶かして落とすとき、ほぼすべてのネイルサロンでは、アセトンを主成分とした溶剤でオフしていると思います。

アセトンって？

アセトンは、有機溶剤の一種で、無色の液体です。
アセトンは、除光液にも含まれる成分ですが、一般的な除光液では、含有量が少なすぎて溶けにくいため、アセトン含有量が多い溶剤を使用します。

そして、非常に引火性と揮発性が高いので、注意が必要です。
定期的な換気や、火のそばで使用しないことが必要となってきます。
ですので、ネイルサロンでは禁煙はもとより、キャンドルやストーブも厳禁なのです。

余談：
ちなみに消防法により危険物第四類に指定されていて、20リットル以上を同一場所に保管する際には少量危険物貯蔵所として消防署への届け出が必要です。

また、脱脂力が高く、乾くのも早いので、上記の除光液の他、塗装業界、化学系のガラス器具の洗浄、油性マジックを落とすことなどにも使いますね。（プラスチックには溶かしてしまうので使わないでくださいね！）

ソフトジェルを落とすとき

では、ソフトジェルを落とすときの一般的な方法です。

浸透を良くさせるため、ジェル表面にやすりで傷を入れ、アセトンを染み込ませたコットンを爪の上に置きます。
揮発を防ぐため、アルミホイルで包んで時間を置き、溶かしていきます。

削り落とすより、爪への物理的なダメージが少なくて済みますが、アセトンの強力な脱脂脱水作用により、爪の油分や水分も一緒に落ちてしまいます。
アセトンオフの後の指先が白くなっているのを見たことある方も多いのではないでしょうか？

そのため、高い頻度で使用すると、爪が乾燥してもろく折れやすくなったり、亀裂、二枚爪やささくれの原因にもなったりしてしまいます

また、皮膚がデリケートな方では、アルミホイルを巻いている間、指先がしみたり、かーっと熱く感じる、ということもあります。

アセトンを使わないフィルイン

そこで出てくるのがアセトンを使わない施術方法です。
フィルイン（一層残し）ではベースジェルまで削って落とし、次のジェルを乗せていきます。

工業でアセトンを使う際には、使用量がまったく違うとはいえ、手袋・ゴーグル・防毒マスクを着用して行うものです。
揮発した蒸気を大量に吸い込むと頭痛やめまい、吐き気をもよおし、もっとひどいと気を失うことさえあるそうです。

アセトンが悪とまでは言いませんが、しみる方や、気になる方にはぜひ試していただきたい施術方法です(^^)

次回は、フィルインについて（ようやく）書いていきます♪
≫ フィルイン（一層残し）って何？～③フィルイン前編

余談：
聞いた話ですが、オフするときにアルミホイルで巻くのではなく、指先をアセトン含有液にドボンとつけるネイルサロンもあるとか！
アセトンはすぐに揮発するので、指先への刺激に加え、吸い込んで体内に入ってしまうのではなか心配です。
そのようなサロンで働いたら、すぐクラクラしてしまいそうです。。。。